「心の病」で労災269人

昨年度 20〜40歳代が8割
 職場でのストレスが原因でうつ病などの精神疾患になったとして、2008年度に労災認定を受けた人が269人に上ることが8日、厚生労働省のまとめで分かった。過去最多だった07年度よりも1人多く、最多を更新した。このうち、過労自殺(未遂も含む)は66人。07年度より15人減ったが、依然高い水準となっている。同省では、長時間労働成果主義導入などに加え、不況で企業間競争が激化し、過度の緊張感を強いられて「心の病」を患う人が増えているとみている。

 精神疾患で労災認定を受けた人の年代別で最も多いのは30歳代の74人。20歳代70人、40歳代69人と続き、20〜40歳代で全体の約8割を占めた。職種別では、システムエンジニアや医師などの「専門的・技術的職業」が69人と最多で、工場で働く労働者など「生産工程・労務作業者」51人、「事務」45人などとなっている。

 精神疾患を理由とした労災申請者数は927人(前年度比25人減)だった。

 一方、過労が原因だとして労災認定されたのは377人で、前年度に比べ15人の減。過労死は前年度比16人増の158人で、02年度の160人に次いで多かった。申請者数は889人(前年度比42人減)。

 08年度に労災認定された377人のうち、長時間労働が主因とされたのは361人。同省では1か月の時間外労働が80時間以上のケースを「過労死ライン」として認定基準にしているが、100時間以上が207人に上り、160時間以上も24人いた。同省では、企業への指導や監督を強化していく方針。

(2009年6月9日 読売新聞)

「心の病」(精神疾患)による労災が増加しているようですが、269人という人数はあくまでも認定された人のことで認定されずに働き続けている人もいるかもしれません。また、派遣社員に至っては派遣会社により労災であってもなかったことにされることが横行しています。したがって269人という人数は正社員でさらに運よく労災認定された人で、実際には労災認定されるべき人には派遣社員や非正規職員が多いのではないでしょうか。そうだとすれば潜在的な労災人数を含めてみれば認定数の2倍以上になるかもしれませんね。

企業は利潤を上げるために、ここ数年は社員のリストラをすることで乗り切ってきました。その分生き残った正社員は長時間労働を強いられ過労死や精神疾患に追い込まれているということでしょうか。そうだとすれば、労災に対しては遠回りなようですが、ワークシェアリングで取り組むことが労災を抑えるように機能することもあるかもしれませんね。