出生92万人で過去最少更新へ

 

出生92万人、過去最少…少子化歯止めかからず

出生92万人、過去最少…少子化歯止めかからずの画像

 

 厚生労働省は21日、2018年の人口動態統計(年間推計)を発表した。18年生まれの子どもの数(出生数)は過去最少の92万1000人となり、3年連続で出生数が100万人を下回る見通しだ。少子化傾向に歯止めがかかっていない現状が改めて浮き彫りとなった。

 出生数は、前年の94万6065人(確定値)に比べて約2万5000人少なかった。1899年に統計をとり始めて以降の最少を更新するのは確実だ。

 死亡者数は前年比約2万9000人増の136万9000人が見込まれる。12年連続で死亡者数が出生数を上回り、人口の自然減は過去最多の44万8000人となる見込みだ。

 婚姻件数は前年比1万7000組減の59万組で、戦後最少を記録する見通し。離婚件数は同5000組減の20万7000組だった。

                  (2018年12月22日 08時08分 読売新聞)

 

  

www.mhlw.go.jp

 

 今年も「少子化・人口減少」という人口動態が浮き彫りとなりました。現在、1.57ショック以降生まれの平成ひとけた世代が結婚・出産適齢期を迎えており、団塊世代ジュニア世代はほぼ出産から離脱した段階です。したがって、親となる人口の絶対数が減っているので、合計特殊出生率が少々上がっても出生数は一貫して今後数十年間減少していくことでしょう。

 今、強力な少子化・人口減少圧力が加わっている現状に対して少しでもそれを緩和する政策が求められることろですが、安倍政権はほぼ無策に近い状況です。幼児教育無償化は保育所不足を解消しない状態でスタートしたため「保育施設がないなら仕方がない」と出産を諦める20~30代の夫婦の増加に歯止めをかけることはできません。労働力不足で経済界の要望に応えて外国人労働者を受け入れやすくしていく一方で、女性労働者の活用はほとんど無視されていますが、本来は労働力不足は女性や高齢者を活用して補うことを優先すべことです。ところが、低賃金で酷使できる外国人労働者に経済界や自民党政権は魅力があるようです。出生数の低下を反転させるためには女性及び男性労働者が子育てと仕事を両立させることができるよう、保育所を増やすことや企業に子育てをしている労働者に安心して子育てができるように労働時間の短縮や育児休業等の配慮をさせるべく法的な拘束をかけるべきです。しかし、安倍政権においては出生数の低下を防ぎながら労働力不足を補う政策は採用せず、安易に外国人労働者受け入れ拡大という愚策を行っています。

 外国人労働者受け入れ拡大は、出生数の増加させることを全くと言っていいほど考えていないことを雄弁に告白するものにほかなりません。少子化・人口減少に歯止めをかける政策をとる政党・政治勢力を選ばなければ、日本は衰退の一途をたどるでしょう。

健康保険が狙われる…外国人受け入れで懸念される“穴だらけ”の実態 

 

 

東京・新大久保。ここは多くの外国人が働き、暮らす街だ。そこでこんなことを聞いてみた。

【画像】出産育児一時金受給の半数が外国人の荒川区…

「保険証を持っていますか?」

現在の法律では、日本に3か月以上滞在することで、外国人も健康保険に加入の義務が生じる。

パキスタン人・ネパール人…など、報道プライムサンデーの取材班が聞いたところ、ほとんどの外国人が自身の持つ健康保険証を見せてくれた。しかし先週、この外国人の健康保険の問題に焦点が当たった。

政府が来年4月から導入しようという「出入国管理法改正案」で、外国人労働者が多く日本に入って来た場合、健康保険制度を悪用されるのではないかという懸念があるのだ。

他人の保険証を不正利用して“なりすまし受診”

上の画像は、中国人観光客がSNSで日本に住む中国人に送ったメッセージだ。

「友達が日本に来ていて、子供が病気になりました。誰か保険証を貸してくれる人は、いませんか?」

保険証の不正利用をしようとしたのだ。

20年以上日本に住む中国人男性は、こうした“なりすまし受診”はよくあるとした上で、「保険証を人に貸すというのは、相当昔からあることなんです。中国では、なにか病気があっても見つけてくれないのではないかという、医療に対する不信感がある。不正使用だという事を分かったうえで、“なりすまし受診”している」とその実情を語った。

医療の現場で、そのような“なりすまし受診”は見抜けないものなのだろうか?

埼玉県川口市にある芝園団地。住民総数およそ4900人の内、2600人余が外国人。大半は中国人で、リトルチャイナとしても知られている。この団地で、地域医療を担うのが芝園団地診療所だ。この日も、この診療所をかかりつけにする中国人患者が多く訪れていた。

診療所の担当者に話を聞くと“なりすまし受診“を現場で見抜くのは、やはり難しいという。
「我々のところでは分からない。なにしろ見た時に、書面上、カード上に出ているものしか分からないので、受付せざるを得ない」と悩んでいた。

とはいえ、日本に滞在する外国人が携帯を義務付けられる在留カードと見比べて、防止できないのだろうか?

「それを言うのだったら、『健康保険証の記載法』と『在留証明書の記載法』をまず統一してほしい。名前が漢字表記だったりローマ字表記だったりするんですよ、お一人でも」と、現実的にチェックすることは難しいという。

「無料で治療を!」日本の保険制度を狙ったツアーまで!?

日本の健康保険制度では、高額な医療を受けても、一定以上の負担については税金から支払われる“高額療養費制度”もあり、この制度を利用すれば、ノーベル賞で脚光を浴びた高額なオプジーボによる治療も、格安で受けられることになる。この制度を使って、中国人が日本で医療を受けるツアーまであるという。

旅行代理店のホームページの書き込みを見ると、

中国人が、日本で無料の治療を受ける方法があります

とあり、ここではさらにクイズ形式で、日本の健康保険を使い治療費を浮かす方法を指南していた。

Q.日本の医療制度を利用して、自己負担は3割に抑え、さらに高額療養費制度を利用し、毎月の医療費が9万円を超えたら、その分は日本政府に払ってもらう方法はないのでしょうか?

A.実はあります。教えてあげましょう。日本の健康保険制度を利用するのです。

取材班は、この旅行代理店とは連絡はついたものの、ツアー担当者には取り次いでもらえなかった。

出産育児一時金も標的に?

外国人による健康保険の不適切とも思える利用は、これだけではない。

東京荒川区で区議を務める小坂英二氏がある資料を見せてくれた。それは荒川区が1年間に支払った出産育児一時金の件数。出産育児一時金とは、出産時に支払われる補助金の事。国民健康保険では子供一人につき42万円が支払われ、保険証を持つ在日外国人も対象だ。

2016年の荒川区での出産育児一時金の支払いは304件、1億2700万円が支払われた。しかし、304件のうち168人が日本人で、残りの5割近くが外国人と高い数字となっている。

ここに大きな問題が潜んでいた。
小坂区議が問題視しているのが、外国人が海外で出産した場合の出産育児一時金の受け取りだ。国民健康保険制度では、海外で出産しても一時金は受給できる。荒川区では2016年は49件が海外で出産し、一時金を受け取った。国別で見ると、アメリカで1件。タイで1件、オーストラリアは2件、ベトナムは少し多く7件。

その中、突出している国が…“中国”だ。
実に63%を占めている。一体これの何が問題なのだろうか?小坂区議はこう語る。

「それはまさにブラックボックスで、本当に生んだのかということを、役所の窓口では全く調べようがない。ウソの証明書を出されたら、それを信じて42万円出すしかない」

別の自治体では、実際に出産一時金の不正受給が明るみに出て、逮捕されたケースもある。

日本の社会保障制度の穴。

実は、この他にもある。

国民健康保険証と協会けんぽの保険証を見ると、どちらも写真がない。これが不正の温床となる理由の一つとなっているという指摘がある。


鎌田實(諏訪中央病院名誉院長):
私の病院は地方の病院なのでこのようなことはあまりないです。しかし、緊急に外国人の方が運ばれて治療を受けるケースがあるのだが、そこで未収、お金を払ってもらえないというのは、日本全体の病院の3分の1で起きているということで、経営的に非常に困っているという実態があります。
私は外国人労働者の導入についてはかなり積極的に賛成なんですけれども、日本の「国民皆保険制度」というのは世界でも類を見ない素晴らしい制度なんです。
しかし、この制度も現在かなり土俵際に来ていて、外国人労働者受け入れ拡大を目指す出入国管理法改正案が、国会できちんと議論されずに通ってしまうとますます大きな問題になって、国民皆保険制度が崩壊してしまうきっかけになりかねない。きちっと議論しないと、悪用しようとする穴がありすぎます。

年金制度にも存在する“穴”

荻原博子(経済ジャーナリスト):
年金は、10年日本にいれば外国人でも受給権が発生することになるんです。今は5年ですけど、来年4月から10年にしようとしています。何度か日本に来て10年満たせば、一生日本から年金を送り続けられることになるんです。
例えば奥さんと子供を国に残して、海外から日本にやってきた方が、入国してすぐであったとしてもその方が亡くなると、子供が18歳になるまでずっと日本から遺族年金を仕送りしなければならない。そういったところを議論しないといけない。


パトリック・ハーラン
以前から移民を受け入れているアメリカでは、財政負担をあまり気にしていません。健康体で働きに来ている外国人の労働者は、公的サービスで一番お金がかかる“教育”を、自分の国で受けて来ているから、自らの国が教育費を負担した後で来て、それから働きに来て税金を納めてくれる。
収めた税金から公的サービスの受給額を引くと、差額が“収めた税金”の方が多い。例えばイギリスのロンドン大学(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)が行った研究では、2001年から2011年の間で移民が納めた税金の額から、公的サービスの額を引くと、10年ほどで3兆円以上の財政貢献があったんです。

大前提の“日本に移民はいません”というのがおかしい

荻原博子
日本は実は海外から働きに来ている人が128万人と、世界第4位の移民大国と言われています。ところがこの人たちを移民と認めていない。移民をどうするかという議論が全くされていないんです。
「移民を受け入れるんだ」ということを大前提として、認定しないといけない。今は移民はいませんということになっていますからね。


佐々木恭子
移民を受け入れるという大前提をきちんと認めないで、付け焼き刃で穴だけ塞いでも立ち行かなくなるのではないですか?


鎌田實
立ち行かないですね。
今の国会では政府がなんでも通せるから、法案成立後に省令で物事を解決していくというのは、あまりにも問題が大きすぎるからきちんともっと議論をしないといけません。


制度に穴があるのを対処療法で塞いでいるだけでは根本的な問題の解決にはならない。
外国人労働者を受け入れるのであれば、社会保障制度を根本から見直し、外国人が入ってくることを前提とした制度にしていく必要がある。さらに、日本が外国人にとって魅力のある「働きたくなる国」となるようにしていく必要もある。
そのために何をなすべきか、国会ではこうした議論が望まれる。

 

(報道プライムサンデー 11/12(月) 18:30配信)

 

 まずは実際不正利用は保険給付の何%を占めるのかを明らかにすることが重要ではないでしょうか?日本に来る外国人は健康保険制度を破綻させるために来日しているかの如く流布するのは新手のヘイトスピーチになりかねないことを懸念します。

≪緊急に外国人の方が運ばれて治療を受けるケースがあるのだが、そこで未収、お金を払ってもらえないというのは、日本全体の病院の3分の1で起きているということで、経営的に非常に困っているという実態があります。≫と鎌田實氏は指摘するが、外国人労働者が医療費が払えないとすれば、1)低賃金で生活必需品が十分に賄えないほどに生活が困窮し一部窓口負担金も支払えないこと、2)労災逃れの可能性3)また企業が外国人労働者について社会保険に加入させていないことも考えられます。要は、劣悪かつ違法な労働条件の結果が医療費未払いに繋がっているのではないのでしょうか。とすれば、外国人労働者に十分な賃金と企業福利を施すことで解決するように思われます。

外国人労働者による健康保険制度の悪用を懸念する前に、企業が低賃金で都合よく働かせたり、社会保険料逃れをしないことを制度として整えることが不正を未然に防ぐことになると考えます。また、外国人による悪質な不正があるなら、日本政府から該当する政府に医療費を請求してもよいのではないでしょうか?

医療費の高騰を懸念するなら、アメリカ製医療機器や新薬を他国の3~4倍の費用で買わされている(堤未果『日本が売られる』197頁)ことを問題視すべきであり、日本政府が政治主導でアメリカ政府と交渉を早急に開始すべきです。

twitterを加筆修正) 

マンションでグループホーム、ダメですか 地裁で裁判


 住宅以外の使用を禁じる管理規約があるマンションの部屋を、障害者のグループホーム(GH)に使うことはできるのか。この点が争われる裁判が大阪地裁で始まり、8日に第1回口頭弁論があった。「GHは事業」と使用禁止を求める管理組合に対し、GHを運営する社会福祉法人は「GHは共同生活を営む住居」と主張している。

 訴状や社会福祉法人によると、マンションは大阪市内にある15階建ての分譲タイプ(住戸約250室)。法人は2室(3LDK)を借り、2009年以降、知的障害のある40〜60代の女性6人が支援を受けながら暮らしてきた。6人は住民票も置いているという。

 管理組合は16年6月、「管理規約に反する」として、部屋をGHとして使わないよう法人に要請。同11月にはGHへの使用禁止が管理規約に盛り込まれた。その後の民事調停も不調に終わり、組合は今年6月、法人に使用禁止と違約金約85万円を求めて提訴した。

 法人は「障害者と地域の共生を妨げる」とし、障害者差別解消法に反するとも主張。一方、組合の代理人弁護士は「障害者の排除が目的ではない。営利・非営利問わず、法人が入居者を募って事業を行うことが問題」としている。

全国で3割、大阪で7割が共同住宅

 GHは障害者総合支援法に基づき、障害者が食事や入浴など日常生活の支援を受け、共同生活を送っている。このGHもスタッフが寝泊まりし、入居者は日中は作業所で働き、夕方に帰宅する。休日は地域の美容院に行き、誕生日にみんなでカラオケに行くこともある。

 厚生労働省の事業に基づく日本グループホーム学会の調査(2012年度)では、全国のGHの約3割がマンションなどの共同住宅にあった。14年の大阪府・市の調査では、府内のGH1245戸のうち839戸(67・4%)が共同住宅内だった。都市部では共同住宅内のGHは多く、各地で同様のトラブルがあると指摘する専門家もいる。

 立命館大学生存学研究センターの長瀬修教授(障害学)は、国の障害者施策が「施設から地域へ」を目指している点を踏まえ、「共同住宅の住人とGHが建設的に対話できる環境づくりを、行政は進めるべきだ」と話す。(大貫聡子、山田佳奈)



(「朝日新聞デジタル」2018年8月8日11時59分)

 学生時代に「障碍者の人権」に関する講義で以下のような話を聞いたことがあります。(古い記憶なので忘れた部分は自分で作りながらではありますが・・・)
 空き地で草野球をしている少年たちのところへ松葉杖をついた少年がやってきて「自分も野球をしたいと申し出て来た。少年たちは戸惑いながらも松葉杖の少年を仲間に入れるために話し合う。守備は難しいのでまずは打者なら何とかなるのではということで指名打者扱いにし、身体を支えるために片手でしか打てないので投手は下手でスローボールを投げる。打った時の走塁は代走を同じチームの中から出すことを認める。みんなで知恵を出し合い松葉杖の少年と共に野球を楽しむことを実現した。

 上記の記事は果たしてグループホームを運営する法人側とマンションの管理組合側が障碍者と共生するために真摯に話し合えたのか疑問を感じたというのが正直なところsです。
 「マンションの管理組合側は≪障害者の排除が目的ではない。営利・非営利問わず、法人が入居者を募って事業を行うことが問題」≫と主張していますが、障碍者がまとまって生活されては困る(排除したい)という本音が透けて見えます。しかし、そのような無理解が障碍者への差別や偏見を強め、相模原障碍者殺傷事件においても加害者の言い分に正当性を与えることになるのではないでしょうか。排除が目的でないというなら、マンションにグループホームがあることの不都合を具体的に出すべきでしょう。

 グループホームの使用禁止は法人側が主張するように障害者差別解消法に反している可能性があり、グループホーム使用禁止の管理規約の規定は無効となる蓋然性が高く、裁判では法人側が勝つことが見込まれます。ただ、法的な部分で正当であっても、マンション住民から疎まれている状態で生活しなければならない環境は入居している障碍者にとっても居心地のよいものではありません。
 裁判に至るまでにマンションの管理組合とグループホームを運営する法人との間でどのような話し合いが行われてきたかは不明ですが、少なくとも相互理解に努める話し合いが
なされたようには思われません。既述した通りマンションの管理組合側はマンションの2部屋が入ることについてどんな不都合があるのかを明らかにしその点が解消されればグループホーム使用を認める努力をなすべきで、また法人側も障碍者差別解消法を盾にとって障碍者を地域から排除するのかと非難めいた主張はひっこめて、住民側の懸念に耳を傾けてどのようにすれば普通の市民として障碍者を受け入れられるのかを模索するべきでしょう。
 双方納得がいくマンションにおけるグループホーム使用ルールを確立していくことが真の「障碍者と地域共生」の実現につながるものでしょう。かっての野球少年たちが松葉杖の少年をチームに迎え入れたのと同様の工夫を現在の大人たちは努力してほしいものです。

止まらない書店数の減少 このままでは寂しすぎる(「毎日新聞」社説)

 
 手に取って本を選べる、街の中の「リアル書店」がどんどん姿を消している。


 東京・六本木の青山ブックセンターが、あすで38年の歴史に幕を下ろす。流行に敏感な立地で、2011年の震災前には午前5時まで営業していた。アートやサブカルチャー系に強く、ファンも多かった。「長年売り上げの減少が続いていた」というのが理由だ。

 今年2月には、東京・渋谷の代々木上原駅前で約40年間愛された「幸福書房」が看板を下ろした。

個人経営で、元日をのぞく毎日、朝8時から深夜まで営業していた。地元に住む作家の林真理子さんが応援していた店だけに、閉店も話題になった。

 1996年をピークに長く続く出版不況のなか、書店を取り巻く環境は厳しさを増している。書店調査会社アルメディアによると、今年5月1日現在の全国の書店数は、前年比500店減の1万2026店。10年前に比べ3割近い減少だ。

 一方で伸長しているのが、電子出版市場だ。昨年は電子コミックの販売額が初めて紙を逆転した。

 さらに「リアル書店」を脅かすのが、アマゾンなどの「ネット書店」だ。欲しい本が指定した日時に配達され、確かに利便性は高い。

 とはいえ、本当に電子書籍とアマゾンだけでいいのか。

 仕事や学校帰りに、ふらっと立ち寄った書店で、何気なく手にした本との幸福な出合いを経験した人は少なくないだろう。うんちくたっぷりの店主との会話を楽しむのも、リアル書店ならではの充実した時間だ。書店がもたらすのは、そうした暮らしの潤いだ。

 中小書店の稼ぎ頭である雑誌やコミックの販売の不振など、経営的な問題はもちろんあるだろう。

 しかし、街にとって書店がどういう存在なのか、住民や自治体も、考える時にきているのではないか。

 米国では「デジタル疲れ」などで電子書籍の販売額が減り、紙の本の売り上げが回復しているという。発想とセンス次第で、リアル書店の活路はまだまだあるはずだ。

 駅前にあるのがファストフード店コンビニエンスストア、パチンコ屋だけではあまりに寂しすぎる。


毎日新聞2018年6月24日 東京朝刊)


 小学生の頃、お小遣いを持ってどの本を選ぼうかと迷っていた時、書店のおばさんにお薦めの本を教えてもらって本を買ったことを約30年ほど経過した今もよく覚えています。子供の頃の私にとって、書店は大人とお話ができる場所でもありました。
 そんな書店に対する郷愁もあって、今も本を購入するときはネット通販も電子書籍も利用せず、書店に足を運んで手に取って選ぶことを楽しんでいる。ゆえに、個人的には書店の閉店が相次いでいるのは残念です。
 とりわけ、書店の閉店と並行してアマゾンが栄えるのは何とも腹立たしい限りです。周知のとおりアマゾンは日本で商売をしているのに税金逃れをしている業者です。私は、街の書店を利用してアマゾンでの書籍の購入はしないことを呼びかけたいと思う。街の書店を利用してアマゾンには税金逃れをしている企業は日本では利益が出ないことをわからせましょう。

外国人就労の受け入れ拡大 共生政策も同時に議論を(「毎日新聞 社説」)


  政府が「骨太の方針」の原案で、外国人就労の受け入れ拡大を打ち出した。原則として認めてこなかった単純労働にも門戸を開くもので、実質的な政策転換につながる。


  政府案によると、受け入れ対象は人手不足が深刻になっている建設や農業、介護などの5業種。2019年4月に新たな在留資格を設け、25年までに50万人超の就業を目指す。

  政策転換の背景にあるのは、少子高齢化に伴う労働力不足だ。高齢者や女性を含む「1億総活躍」、ロボット導入による省力化などでも賄いきれないと判断したのだろう。

  外国人労働者の拡大は世界的な動きであり、経済成長のためにも欠かせない。人口減少が進む日本で検討していくことは当然だ。

  ただし、それによって増加する外国人労働者に国内での共生を促す政策は見当たらない。

  人手不足解消という喫緊の課題にばかり目が行き、働く外国人の生活を守る視点が欠けているように思える。労働力の穴埋めと考えるだけでは、将来に禍根を残すことになりかねない。

  外国人受け入れの先例である技能実習制度では、賃金不払いや長時間労働などが問題化している。その二の舞いとしてはならない。

  優れた外国人材の獲得は中国や韓国、タイなども進めている。劣悪な条件を強いるようでは、獲得競争で後れを取りかねない。賃金などの労働条件はもちろん、社会保障などを含めた環境の整備が求められる。

  新制度について政府は「移民政策とは異なる」と強調している。確かに新制度による滞在期間は原則5年で、帰国を前提にしている。

  しかし、日本語や専門分野の試験に合格すれば期間が撤廃され、家族の帯同も認められる可能性がある。そうなれば「移民」との境界は、一段とあいまいになる。

  外国人の増加を巡っては、国民の間で治安悪化の懸念など不安が根強いことも否定できない。だからといって排外的な考えを優先するのは好ましくない。

  目指すべきは、外国人労働者が地域の人々と交流し、共に生活を営む社会であろう。そのためには、官民で就労受け入れを巡る議論を深める必要がある。


毎日新聞2018年6月7日 東京朝刊)


 急ピッチで進む少子化・人口減少社会を前に外国人労働者の導入を推進せざるをえないことを政府は認めたようです。と同時に、少子化対策を十分に行わなかった失策も言外に認めたようなものです。
 単純労働は社会を支えるのに不可欠なものです。その労働力が不足しているということは、社会・国家が成り立たなくなってきていることを示しています。その役割を担う外国人を迎えるのであれば、日本人労働者と同等の社会保障外国人労働者の子女に対する教育保障は最低限とるべき政策です。しかし、政府は移民政策ではないと力説しています。その背後には日本の大企業経営陣の「安価な労働力は欲しいが、企業の福利厚生は法定も含めて除外したい」という意向を受けているように考えられます。誤解を恐れず言えば、日本の企業と政府は外国人労働者を安価な労働力としてこき使い、最後は使い捨てにしたいということでしょう。このまま、移民政策を否定している政府に外国人労働者の導入を促進させれば、10年後には貧困と外国人差別が複雑に絡まり合った社会問題が持ちあがってくることは必至です。
 上記社説で≪外国人の増加を巡っては、国民の間で治安悪化の懸念など不安が根強いことも否定できない≫と書かれていますが、恐らく外国人による犯罪の横行のことを示唆しているのでしょう。最賃を下回る賃金しか支給しなかったり、パワハラ精神疾患や退職に追い込み生活に行き詰まれば、外国人に限らず犯罪を犯すことは容易に想像がつくことです。外国人の犯罪を予防するには、安定した就労と企業の福利厚生を保障すること、また子女の教育保障をきちんと施策としてやることです。外国人労働者を低賃金でこき使えると考えて日本の企業経営陣の都合のいいように導入するなら、明治期の農村出身の女工に対して行った搾り取りたいだけ搾り取り病気になれば使い捨てることと同じようなことをすることになるでしょう。
 政府は外国人労働者を本格的に導入することを考えるのなら、生活の基盤を保障することも同時に考慮すべきです。そのためにも、今一度、企業の利益を優先するのではなく、労働者保護という観点で雇用政策を見直し、外国人労働者にも日本人と同等の保護が受けられるようにしていくべきではないでしょうか。

<保育無償化>自民内で不満噴出 「1強」にかげり


自民党が5日に開いた「人生100年時代戦略本部」(本部長・岸田文雄政調会長)の会合で、政府の幼児教育・保育の無償化方針に対し、「高額所得者優遇になる」などの不満が噴出した。認可外保育も利用料補助の対象とする方針についても「劣悪な事業者も対象になってしまう」などの批判が出た。

 無償化は昨年の衆院選安倍晋三首相が主導した公約。当時から党内には不満がくすぶっており、森友問題などで「1強」にかげりが見える中でそれがあらわになった形だ。

 政府は当初、無償化対象を認可保育などに限る方針だったが、認可外を利用する保護者らが反発。自民党の要望も踏まえ、昨年12月に認可外も対象にすると決定した。この日の会合では「認可外に対し、認可への移行を目指すことを対象とする条件にしてもらいたい」などの批判的な意見が相次いだ。

 保育園の経営に携わる白須賀貴樹衆院議員は「衆院厚生労働委員会で(国民民主党の)山井和則氏が『歴史上例を見ない金持ち優遇策だ』と言っていたが、初めて山井氏に賛成する」と皮肉交じりに政府方針を批判し、「公約を愚直にやることも大切だが、正論で修正しますと訴えればいい」と主張した。【松倉佑輔】



(「毎日新聞」最終更新:6/5(火) 23:27)


  「幼児教育・保育無償化」について、「高所得者優遇」とか「劣悪な事業者も対象になってしまう」という反対意見があるようです。安倍首相にとっては選挙対策的な意味で提案されているのかもしれませんが、幼児教育・保育をすべての乳幼児に保障するチャンスをみすみす逃す手はないでしょう。公的な責任と費用で乳幼児を保育施設に入所させるわけですから補助対象となる基準を明確に決めて、その基準に達しない保育施設には公的な補助を保障しながらサービスの質を担保していけばよい。保育施設を事実上義務化していくことになるでしょう。
  幼児教育の充実は貧困家庭の子供が大人になった時、貧困から脱出できる可能性が高くなることが実証的に証明されています。幼児教育という投資を行うことで貧困から脱出できるということは、社会保障の給付を減らし税や社会保険料を納入できるという財政上の効果もあります。子供の貧困に手を打たず放置することで約40兆円の損失になるという試算は国会でも取り上げられたところです。
  国会議員の中には「高額所得者優遇」を主張し反対している者もいるようですが、幼児教育・保育をすべての国民に無料で保障するということは権利性を明確にすることでもあります。「高額所得者優遇」を掲げて幼児教育・保育を選別的サービスに留めればいいという主張は国民の幼児教育・保育を受ける権利を否定することだということになります。反対している議員は国民の権利を否定しているということは理解できているでしょうか。幼児教育・保育の無償化に反対する議員も小・中学校について「高額所得者には授業料をとるべきだ」という人はいないでしょう。幼児教育・保育を無償化するということは小・中学校と同等に国民に権利として保障しようということです。
  国会で反対意見が出るということは、幼児教育・保育の無償化は権利として日本に定着していないことを露呈したといえるでしょう。
 

出生率1.43、2年連続低下=赤ちゃん最少94万人―人口減が加速・厚労省


厚生労働省は1日、2017年の人口動態統計を公表した。

 1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す「合計特殊出生率」は1.43で前年を0.01ポイント下回り、2年連続で低下した。出生数は94万6060人で、前年に続き100万人を割り、過去最少を記録した。

 死亡数は戦後最多の134万433人。死亡数から出生数を差し引いた自然減は39万4373人で過去最大幅となり、人口減少が加速した。

 合計特殊出生率は、15〜49歳の年齢別出生率を合算したもので、年齢層別で最も高かったのは30代前半だった。前年と比べると34歳以下は低下、35〜49歳は上昇しており、「晩産化」の傾向が浮かんだ。

 都道府県別では沖縄1.94が最も高く、次いで宮崎1.73、島根1.72など。最低は東京の1.21で、北海道1.29、宮城と京都の1.31が続いた。

 出生数は前年からさらに3万918人減った。厚労省は、25〜39歳の女性人口の減少などから、しばらくは同様の傾向が続くとみている。


(「時事通信」最終更新:6/1(金) 16:41) 
 

厚生労働省:「平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況」


団塊世代ジュニアの駆け込み出産もほぼ終了し、日本は今後本格的な少子高齢化・人口減少社会に突入していきます。これからは出生率が多少改善しても出生数は低下の一途を辿って行きます。したがって、保育所対策を充実させようと移民の受け入れを推進しようと子どもの数や若年層の数を増やすやり方の少子化対策では焼け石に水程度の効果しかありません。*1
  これも団塊世代ジュニアが結婚・出産適齢期に適切な少子化対策をとらなかったことによる大失策が招いたことです。高齢者向けに介護保険制度で不十分ながら対応したのに比べて団塊世代ジュニアに向けての子育て支援はほぼ無策でした。こうなっては、少子化・人口減少は前提にして国力低下や日本経済の没落を防ぐしかありません。そのために最低限とるべき政策は国民一人一人の所得を高めることでできる限り企業が生産する商品やサービスの購買力を落とさないようにすることです。しかしながら、現政権はかかる危機的な状況にあっても残業代ゼロ・定額働かせ放題制度を導入し賃金を抑制する暴挙に出てきています。賃金を抑制する政策では、結局企業も商品やサービスが売れずに破滅の道を歩むしかないのですが、小学生でも少し考えればわかりそうなことでも経団連のお偉方や現政権には理解されないようです。
  1990年〜2010年までの間に少子化対策にほぼ無策に終わり人口減少という国力低下のタネを蒔き、さらに人口減少社会でもできる限り日本経済が没落しないよう適切な政策とは真逆な政策を2013年以降とり続けているのが日本の政治です。日本経済没落を促進させているのが今の政策状況です。いや、日本はお先真っ暗と言えるでしょう。

*1:だからといって、保育所保育の充実をする必要はないということを言いたいのではない。保育所保育の充実はやらないよりやった方が良いのは当然です。しかし、その効果で多少出生率の改善が見られても、少子高齢化や人口減少に歯止めはかからないということに注意しなければならないということを肝に銘じておく必要があるということです。